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ゼロエネルギーハウス(ZEH)についてのポイント

最近、新築住宅界隈で「ゼロ・エネルギー・ハウス」という言葉が賑わってきました。

ゼロ(ZERO)エネルギー(ENERGY)ハウス(HOUSE)の頭文字をとって、ZEH(読み方はゼッチ)と言います。

このゼロエネルギーハウスというのはどういう意味でしょうか。

エネルギーの使用量がゼロという意味ではない

家はその居住者がおり、生活をしますから当然ガスや電気を使用します。
ゼロエネルギーハウスに住むとその使用量がなくなるわけではありません。
ゼロエネルギーハウスの「ゼロエネルギー」とは「ネットゼロエネルギー」という意味で、
ここでの「ネット」とはNETのことで、「正味の」といった意味の英単語です。
お仕事されている方はご存知ですよね。

少し脱線しますが、「NET」には正味の、や純粋な、という意味がありますが、
やや使われ方は曖昧で、
例えば家の建築の見積もりなんかに「NET価格」なんて表現が用いられていたら、
それは「値引きしませんよ」という意味である場合もあります。あえて書くのが少し腹ただしいですよね。
どうでもいいですが。

さて、ネットゼロエネルギーとはどういう意味でしょうか。

ネットゼロエネルギーとは

本来的には、ある期間において(例えば1年間で区切る)
その住宅で
使用したエネルギー(電気やガス)よりも、太陽光発電などを組み合わせて生み出したエネルギーと同じ、もしくは生み出したエネルギーの方が多い住宅のことを指します。

たいていの場合は、家電等の使用量は対象外

ここに大きな落とし穴があります。
光熱費として計算する際には実際、使用する電気代をそれこそNETで計算すべきです。

しかし、各社のネットゼロエネルギーの前提としては
空調・換気・照明・給湯の使用量のみの場合が多いのです。

住宅において使用されるエネルギーは各住宅でまちまちであり、
ライフステージの変化やライフスタイルの変化により使用されるエネルギーは大きく変動します。
様々な変化を前提とした目標数値を建てることは困難なため
上記の「空調・換気・照明・給湯」のみに絞ることは合理的ではあります。

しかし、
「ゼロエネルギーハウス」という言葉のみでどういうものかをイメージさせるだけさせて
実際の前提条件を隠すのはフェアではありません。

必ず前提条件を確認しましょう

ゼロエネルギーハウスを検討する方はおそらくハウスメーカーや工務店から
光熱費のシミュレーションを提出してもらうことでしょう。
その際に必ず光熱費のうち、どれが対象で対象外なのかを確認することをおすすめします。

確認しないとはまる落とし穴

家電は対象外
上記でも述べましたが、対象となる光熱費は家電などの「空調・換気・照明・給湯」以外で使用する部分は対象外ということが多いことです。
当然ですが電気自動車なんかも絶対に入りませんね。

1年間の平均の合計での比較
その他
現在ではエネルギーを作り出す部分は「太陽光発電」が中心です。
太陽光発電はご存知のように、天気に左右される部分がかなり大きいものです。
雨の日は晴れの日よりも発電量が落ちるのは言うまでもありません。

そこでネットゼロエネルギーの計算では、
その発電量と使用量を「期間を1年として」両方の合計で比較します。
なので、月によっては大幅に発電量が足りないことなどが生じて想定していない光熱費を支払わなければならないケースも当然生じます。

エネルギーではなく、実は「光熱費」の比較

その他にも、
ネットゼロエネルギーは、エネルギー量の比較ではなく、実は「光熱費」つまり「お金」の比較だった、ということもあります。
「光熱費がゼロなのであれば、いいじゃないか」という意見を持ったかもしれませんが、そこは考えるべきところです。

上記のように、エネルギーが余った月は電力会社に「売電」しますね。
しかし、エネルギーが足りない月は電力会社から電力を「買いとり」つまり、電気代を支払います。

電力を売る場合は現在では国策により買取価格に補助が出されるため、売る側に(つまりあなた)に多く支払われます。
電気を電力会社から買う場合は、普通の料金です。
ここに問題があります。

上記の「電気が足りない場合に買ったお金」と「電気が余った場合に売ったお金」が差し引きゼロではダメなのです。
ここで差し引きゼロである、ということは補助が出ているために、足りない電気が余った電気を上回ることを意味します。
つまり、ここでバランスが取れてしまっている、ということは「補助頼み」であるということなのです。

国の政策は都度変わります。突然補助がなくなることもあるでしょう。
長い目で見ればみるほど、補助額が変動、もしくはなくなってしまうといったリスクが大きくなることを理解する必要があります。
(今後増えていくために補助額が上乗せされる、という期待は難しいかもしれません)

とはいえ、光熱費が小さくなることは魅力

いろいろ書きましたが、太陽光発電や蓄電池などの初期投資をすることで
光熱費が小さくなることは間違いありません。
また、より高性能な「空調・換気・照明・給湯」設備へ投資することで
より快適な生活を送ることができます。
さらに、それらの初期投資部分にも補助が出ます。

さらに期待できることとして、政府は
「2020年にゼロエネルギーハウスを新築の戸建ての半数以上にする」という目標を掲げています。

これは上記のような初期投資部分にも減税や補助などのサポートをより充実させていくことを意味しています。

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