イエアナ

BESSの家の特徴

売れ線はログハウスという訳ではないがログハウス

BESSの家はとにかく「ログハウス」であることをアピールしていますが、
ワンダーデバイスなどの人気プランは、一般的なイメージのログハウスではありません。

ログ材を組み上げて家を作り上げるログハウスは一般的な木造住宅と比較すると、
ログでできた壁自体が柱や壁をかねるというという部分で全く違うものになります。

現在の住宅に求められるのは、一にも二にも機能性でありますが、
BESSの家は機能性については全くアピールしていません。
“「住む」より「楽しむ」”というキャッチコピーをアピールするという広告戦略に則ったものかもしれませんが、
例えばQ値がどうとか、断熱性能がどうとか、耐震等級がどうとかいう話は全く出てきません。

ログハウスはそのビジュアルにより機能性が低いというイメージがあります。
そこでそのイメージをガルバリウムなどの外壁を使って違ったビジュアルのプランを用意し
機能性が低いという「イメージ」を無くそうとしています。
気密性や断熱性について、その他の住宅と比較した時に負ける部分が生じた際に
やはりログハウスなので、楽しむもんなんだよ、というストーリーにつなげているのです。

ガルバリウムとは(外壁材の比較)

ファッション

大手ハウスメーカーと違い、BESSの家はファッション雑誌に積極的に広告を出稿しています。
ここから見て取れるのは、ターゲットがオシャレ()に敏感な層だということです。
「オシャレは忍耐」だと言いますが、かっこいい家に住むこと、オシャレな生活をすることにおいて
多少の不便や多少の不快さは、目をつぶりなさいというメッセージにも思えます。

寒さ・暖かさ・暑さ

BESSの家のカタログを見てもわかりますが、「木そのものが天然の断熱材である」と言い切っています。
まさか断熱材を入れないという意味ではないでしょうが。
また、西暦759年に建立された正倉院が木造であり、日本最古のログハウスであると引き合いに出しています。
この中の宝物が良好な保存状態を保たれている、と言います。
しかし、少なくとも物の保存にとって良好な状態と人間にとっての快適性は別物であることは言えるでしょう。

メンテナンス

ログハウスは手入れも含めて楽しむものです。
ここが楽しめないのならば、避けておいた方がいいでしょう。

ログウォールは塗装が必要です。数年に1度のペースで塗装を行いましょう。
これは基本的には自分でやりましょう。
業者に依頼するような気持ちではログハウスに住み続けることは難しいでしょう。
塗装には洗浄、乾燥、塗装というフローがありますが、これら全てを楽しむのです。

ログハウスの特徴として「セトリング」という現象があります。
セトリングはログ材が乾燥により収縮しログウォールが低くなっていきます。
木は伐採後に乾燥が始まりますが、この乾燥による収縮が止まるまで数年はかかります。
セトリングが起きるとどうなるか、ですが、ログ壁や建具などの接続部分に隙間が生じていくのです。

このセトリングに対してメンテナンスにて対策をしなければなりません。
日々のメンテナンスで対策できることは基本的にセトリングによる沈み込みの隙間を隠す、あるいは
傾きを調整するために接続部のナットを緩めるなどの対策しかありません。
断熱の基本は隙間を完全に埋めることですが、上記のような現象が生じる上では
いくら「天然の断熱材」とアピールしたところで効果は弱いかもしれません。

セトリングは建てた後に落ち着くまで数年かかると言われているために
寒いから、と言って隙間をシーリングなどで対策することはすぐには難しいのかもしれません。

楽しく生活ができればいいんだ

とにかくBESSの家は大手ハウスメーカーの住宅とは一線を画す家であることは間違いありません。
快適性や機能性またメンテナンスに関しても一般住宅とはまた異なるものになるでしょう。
ただ単に「家を建てて住む」のではなく、「色々なことを含めて住むことを楽しむ」という考えがあるならば
大きな選択肢の一つになることでしょう。
要はあなたに合うかどうか、なのです。

ログハウスなのでやはり特殊であることを考えると、流動性は小さく、中古住宅としての価値を高く期待することは難しいでしょう。
メンテナンスしながら最後まで住むんだ、という決意はいるのかもしれません。
別荘的な考えで住むのであれば問題はないでしょう。

展示場

「アールシーコア」は「感性マーケティング」を掲げています。
これは売る側の理論ですがその言葉を体現するために、全国に展示場をたくさん設けています。
その他の大手ハウスメーカーとの共同展示場ではなく、単独の展示場です。
また、その全国の展示場にそれぞれの特徴をつけています。
販売会社による直営でない展示場があるのも一つの理由ではありますが、
住むだけではない、体験型の展示場なのです。
ここでの体験を強烈に印象付けることで、BESSの家に対するロイヤルティを高め販売に結びつけようとしています。

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