井村木材の家

かつては「香りの家」などといった名称でサイトでも公開されていましたが、
現在は特にそのような名称は見当たりません。
木造ハウスメーカーであるため、天井や壁や建具に渡って木あるいは自然素材を使用するのが特徴です。

元々は材木商であることほのめかす「井村木材」と商品名に用いることで、木への知識および歴史の長さを
アピールする形となっています。
そして和風の名前は、自社で契約する大工などの職人の品質の高さ
「匠」というワードを用い、
「大工」や「左官」などは名称が示す通り、長くやっていることが上手である、ということにつながりやすいのです。

しかし、大工仕事は伝統芸能などとは違いお年寄りがいいわけではないため、
歴史があるけど、フレッシュですよ、技を受け継いでいますよ、ということを言うのも忘れてはいません。

建具や家具も木で統一することへの注意

木造家メーカーであるため坪単価はそれなりになりますので、こだわりが強いかたが
こういったメーカーを選択することになると思います。

自然、オーガニックといったキーワードに刺さるかたが主要なターゲットです。
そういった方々には、家具なんかも固定で壁などと同じ素材で制作依頼をするパターンも多いかと思います。

そういう場合に一つ念頭においてほしいのが、
生活に必要なものは「無機物が多い」ということです。
いわゆる家電のうち、生活に本当に必要なものはもしかすると少ないのかもしれませんが、
例えばリビングに置くテレビ、HDDレコーダー、などは
ほぼ全て「黒」でガワは樹脂の製品がほとんどです。(いわゆる黒物家電ですね)

白物家電は人目に触れることはあまり多くないのかもしれませんが
黒物家電は現在の住宅事情に合わせて作られています。
つまり多くは天然素材のところに置くことはあまり想定されていません。
ケーブルも黒が多いですね。

天然の無垢の木で出来た家具に黒物家電がボンと置かれている光景は
美しいと感じる方もいるでしょうし、美しい見せ方が中にはあるのかもしれません。

全てを自然のもので作ろうとしても、どうしても無機物が目に触れる状態になってしまうので
必ずそういった状況を理解した上できちんと想定して家具や建具への要件をまとめてください。