イエアナ

家をIot化するときにハマる罠(建売・注文住宅編)とそのハブ

断熱、換気、耐震などなど 家自体の性能はずっと洗練されてきています。 今やすでに古い家をよしとする風潮は懐古趣味的なものとして扱われ始めています。

また、生活スペースである室内にも現代の技術、インターネットなどと組み合わせたさまざまな製品が取り入れられ始めています。

「よし家を買うぜ」または「家を建てるぜ」ってなった時、気をつけなければならない点をお伝えしたいと思います。

備え付けのやつは出来るだけ取り入れない

家と電子機器の寿命は大きく違います。 家は少なくとも 30 年は使い続けるものです。 一方家電などは長くても 10 年、そんなところですよね。

特に最近の家電の進化は早く、 数年で周りとの連携の規格が合わなくなったり、機能不足などで数年で無用の長物と化することも少なくありません。 10 年前のスマホを未だに使い続けることはできないですよね?

少し前までは LAN といえば有線が普通でしたが、今は LAN といえば無線 LAN、wi-fi のことで わざわざ有線で接続することは超絶スピード(動画配信とかゲーム)が必要な場合を除いてまずないことでしょう。

こんな感じでそれぞれの IoT 家電が家と同じくらい長生きすることはほぼ不可能なのです。

それぞれの機器は独立していますから、それぞれがそれぞれのタイミングで取り替えられる必要があります。 故障した時、新しいことがやりたい時、機能不足でボトルネックとなった時などなど。

家の寿命 > その対象の機器・設備の寿命 である限り、家の寿命に合わせるべく備え付けてはいけないのです。 取り替え可能として考えないといけないのです。

また、家をどの段階で売ろうとも備え付けの機器が家の資産価値にも大きく影響することは いうまでもありません。

汎用品であったとしても機器は決して埋め込んではいけない

世間の波がどのような方向にいくのかは誰もわかりません。 今最新のものが数年後には誰も使わないものになってしまうことも少なくありません。

家を建てるとき、機器を備え付け、つまり壁や棚に埋め込んでしまうとそれぞれを取り替えることが非常にやりにくくなります。

先ほど有線 LAN の例を出しましたが 早い、は正義なので有線 LAN をメインにネットワークを考える場合もあるでしょう。

例を書きます。

実は有線 LAN にも規格がありまして、ケーブルの規格ひとつ取ってみても、CAT5 やら CAT5e やら CAT6 とか 7 とかたくさんあります。 この規格により通信できるスピードが定められています。 皆さん罠にハマりがちなのが、実はネットワーク「全体」のスピードが古いケーブルが「ひとつ」使われているだけで制限を受けるのです。 その経路にケーブルがあるかどうかではないのです。

最新のルーターを買ったとしても、その家の中に CAT5 などの古いケーブルがひとつでも使われていると 全体のネットワークの通信スピードがそのケーブルの最大スピードになってしまうのです。

さて、これが家の備え付けとどう関係あるんでしょうか。

有線 LAN を各部屋に配線したとします。施工時に壁もしくは床に埋め込んだとします。 埋め込んでしまうと世間のネットワークの規格が新しくなったとき(こういう企画は常にアップデートされている、と考えてください)も そのケーブルを取り替えることはできないのです。

恐ろしいのは、そのケーブルが存在している(ケーブルを介して機器が家のネットワークに接続されている)だけで、 家のネットワーク全体に速度の影響が出るのです。 どれだけ早い機器を導入したとしても、です。

それでも備え付けますか?

オーディオマニアの知り合い

オーディオマニアの知り合いがいるのですが、 家を建てるときに当時最新式の CD チェンジャー(CD が最新だった時代がそう遠くない昔にあったのですよ。しかもめちゃくちゃデカい)を備え付けのダッシュボードに埋め込んで、 今全くそれを使わずスペースのなさに愚痴を言い続けてる人を知っています。 当時は CD の時代が無くなるなんて思ってもみなかったんだと思います。 時代は自分が想像するようには流れていかないものといういい例です。

ハウスメーカーは電子機器メーカーではありません。

スマートホームと IoT は今は同一の意味を持った言葉として扱われています。

IoT ハウスの中心はモニタリング、センシングと家電のコントロール

IoT といえど家に関わる部分において できることといえば単に今部屋が何度か、消費電力はいくらくらいかといったモニタリングおよびセンシングと家電のコントロールくらいのことです。

ただし IoT というくらいなので、「全て遠隔で行える」ことが特徴です。 センシングとはセンサーで何かを計測するという意味です。 センシングしたところでそのデータを保存し、またはリアルタイムで人間が見ることができなければ意味がありません。 という意味ではこれらデータを映し出す機械が必須となってきます。

モニタリング、センシングにあたって商品を選ぶポイント

ここに一つポイントがあります。 備え付けのディスプレイのようなものでしかデータを確認できないような商品は IoT とは言えないでしょう。 少なくともクラウドに好きな端末でログインし、データを確認できることが必要です。

現代社会では 1 人一台のスマホが一般的です。スマホはディスプレイです。 スマホでデータにアクセスできることが重要です。 そのような点を考慮して商品を選んでください。

データの保存期間

また取得したデータは比較・検討のために保存しているので保存期間が長いことも重要です。 一方、多角的な分析などは生データさえダウンロードできれば後から好きなだけ可能なので、分析項目が多いというのは特に利点とは言えません。

長い期間さかのぼってデータを分析できる、という方が大事なのです。 なので「データの保存期間が長めに保証されている」ような商品を選びましょう。 「データを xx 年保存し、好きな時に閲覧できます」などと謳いながら利用規約には「ただし、利用者に連絡なしにサービスを終了することがあります」みたいな商品もたくさんあります。 というかそんなことをわざわざ書かないまでも、倒産した、などで提供元が物理的にサービスを提供できないこともありえます。 情報通信の世界では「いかにスケールメリットを出すか」が勝負なのでユーザー数が減ってきたサービスのお守をいつまでもしてくれる企業は少ないでしょう。 これらをふまえるとサービスを選ぶポイントが見えてきます。 それは「潰れなさそうな企業が提供している」サービスを選ぶこと人気のある(利用者が多い)サービスを選ぶことです。

家電をコントロール

家電を遠隔でコントロールって楽ですよね。 しかし、ハマりがちな罠があります。 ハマらないためのポイントを書きます。

最近はネットワーク越しに遠隔でコントロールできるような家電も増えてきました。 これらはスマホ用専用アプリ越しに指示を送るものが一般的です。 このパターンをたとえば「ネイティブ対応」と呼ぶとします。

ネイティブ対応しかないものは避ける

「ネットワーク越し」にというくらいなので家の外からコントロールできるのはひとつ有利に見えます。 しかし、断言します。 家の外からコントロールできて嬉しいものはエアコンしかありません。 エアコン以外の家電を家の外からコントロールすることはまずありません。 (頑張っても風呂のお湯張りぐらい)

家の外からコントロールする必要がない家電について ここで考えてほしいのです。

その家電をコントロールするために、 いちいち専用アプリを立ち上げてそこから指示を出す、 これってただのリモコンですよね。

スマホ探してアプリ立ち上げて数秒待ってボタンを押す、 本当にめんどくさいですよ。 はっきり言いますね。「そんなのやらない」

ハブとなる機器は google home (nest)一択

各社 Iot のサービス、製品を提供しています。 遠隔コントロールの価値の本質は「便利さ」です。

そもそも全てのジャンルを網羅しているようなメーカーは存在していないため、 やりたいことに応じて様々なメーカーの製品を選択することでしょう。

実は家の中においても遠隔でコントロールできて嬉しいものは テレビ、照明、エアコン、扇風機 くらいしかありません。

(冷蔵庫、洗濯機、炊飯器なども遠隔コントロールの仕組みがあったりしますが 正直誰が使うんでしょうかね。)

これら様々なメーカーの家電をそれぞれ専用のデバイス・アプリでコントロールするだけじゃ 単にリモコンを使っているだけなので、 あらゆる機器を一括して同一の操作にてコントロールできないと便利さのメリットは享受できません。

そう「同一の操作」であることが価値の本質です。 さらに突き詰めると「同一の操作」自体が「面倒さを伴わないこと」です。

「同一の操作」「面倒さを伴わない」に対して現在の唯一の答えは スマートスピーカーです。

現在主流なのは、google nest(google home)、もしくは Alexa(amazon echo) です。

→ google home とか nest とか Alexa とか echo とかよくわかんない

スマートスピーカーを使うと 部屋中どこにいても、声にして発するだけで家電をコントロールできるようにすることができます。

ただし、スマートスピーカー をただ導入するだけでは使用できません。 ・家電側が google home もしくは alexa にネイティブ対応しているか、 ・赤外線型のリモコンが付属しており、それらのハブとなる google home もしくは alexa に対応した スマートリモコンを同時に導入するか のどちらかであればその家電をスマートスピーカーと連携することができます。

→ google home / nest Alexa 家電コントロールガイド

赤外線信号をリモコンの代わりに送信してくれるスマートリモコンは機器ごとに購入する必要はありません。 コントロールしたい機器に応じて信号を出してくれるような商品が普通なので 同じ部屋の中であれば 1 台で賄うことができます。

ただし、赤外線は「光」の一種なので、 リモコンと同様、壁などの遮るものがある場合は、 そのスマートリモコンとコントロールしたい家電が同一の空間にあるように複数台導入などをしなければなりません。

さてそのハブとなる Alexa か google home のどちらを選べばいいのか、ですが その答えは google home(nest)です。 現在のところ、単純にアプリ側の出来が google 側に軍配が上がるのと 対応機器が google の方が多いからです。 特に youtube などとの連携など自社サービスとの親和性も一歩リードと言えるでしょう。

Alexa 側のメリットは、 スマートスピーカーとして使用する場合 Alexa 側にしかないものがあります。 それは超音波を利用して人の検知をトリガーに何かのアクションを行うことができる、 スマートスピーカーとして使用する場合 Alexa 側にしかないものがあります。 それは超音波を利用して人の検知をトリガーに何かのアクションを行うことができる、ということです。 例えば、人が部屋に入室したことをトリガーにその部屋の照明を ON、などの機能を組み立てることができます。

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