「駅から徒歩●分」を見たときのチェックリスト
もくじ
物件がどこにあるのか、というのはその物件の価値を決めるのに非常に重要な指標です。
というかほぼこれしかない。
これはマンションや建売住宅、注文住宅に限りませんね。
田舎の100坪の土地より都会の10坪の方が価値が高いのはいうまでもありません。
どこに家を建てるか、どこのマンションを買うか、と比較検討するには主要施設からの距離が重要です。
中でも最重要視されるのが最寄駅からの距離です。
この距離、「道路距離」を表示することが義務付けられています。直線距離ではありませんよ。
その他物件の上物以外の価値はスーパーや学校、病院などからの距離で決まります。
なので広告にはその物件はどれほどのものかということを主要施設からの距離を示すのです。
ところで「距離」をそのまま表示しても一般にはわかりにくいですよね。
ここから2kmと言われてもどの辺かすぐにはわかりません。
なので一般に、「徒歩●分」などと表記します。
距離は80m(メートル)を1分に換算して計算するのが通例です。規則で決まっています。
一般的な感覚でいうと徒歩のスピードは時速4kmほどなので、4000m / 60分 = 分速67mくらいがイメージです。
80mはちょっと早いかな、くらいのイメージの距離です。
表記された距離・時間は正確と考えてよい
この主要施設からの距離、正確なんでしょうか?
近さをアピールするために短くしてんじゃないの?と思いますよね。
実はかなり正確です。
それはgoogle mapがあるからです。
実際に距離を測っていたこともありますが、ちょっと短めに表記しても、昔は単純に言うとバレようがなかったですね。
今は簡単にgoogle mapで調べられるので、嘘をついちゃうとすぐにバレます。
こんなところで嘘ついてるのバレると、法的な罰則云々よりも信頼がなくなっちゃいます。
広告は広告主本人が作成するわけではありません。
デザイナーや広告作成業者に住所をピンポイントで指定し、google mapで調べた距離と時間を入れといて、てな感じです。
計らなくていいので楽チンです。(いやちゃんとやらないとダメですよ)
大きな施設の場合は着点がどこかが大事
距離・時間はかなり正確である、と言いました。
対象の施設が大きい場合、物件からどこのポイントまでの道路距離であるかによってかなり距離が違ってきます。
規則的には起点と着点を明示しないといけないのですがあまりきちんと書かれていないことが多いです。
物件から主要施設までの距離は短ければ短いほど価値が高いので
特に大きな駅などは、その一番近い入り口までの距離が示されることが多いのです。
自分で物件と「目的地」までの経路探索をしてみること
大きな駅であればあるほど、入り口からプラットホームまで遠くなりますよね。
特に複数の路線がある駅などは要注意です。
地下鉄などは入り口・出口から階段を複数経由してやっと改札なんてところもたくさんあります
その最寄駅が、路線の主要駅でない場合は普通電車しか止まらず、電車の本数が1時間に数本しかない、なんて場合もあります。
急行や特急の止まる隣の主要駅へ自転車で行った方が目的地への所要時間が少ない場合だってあるのです。
google mapには電車の経路探索機能もついていますから
物件の所在地から、最寄駅までの距離ではなく、「目的地」までの所要時間を検索してみましょう。
例えば自分の会社までの所要時間です。
こうすることで最寄駅が意味のある最寄駅かどうかを判断できるはずです。
高低差に注意
規則では「道路距離」と「80mを1分」で、としか書かれていませんから、これを守ればいいのです。
途中アップダウンが激しい場合など、実際には分速80mでいくのが難しい場合があります。
幹線道路、大きな道路に注意
道路距離ばかりを気にしていると忘れがちなことがあります。
それは「信号」です。
道路を横切る時は「信号待ち」が必ず発生します。
幹線道路のような大きな道路は進行の優先順位が高いために、横切る側の赤信号が長いのです。
同じように踏切なども要注意です。
最近都市部では踏切が少なくなりましたが、一部ではまだまだ残っています。
特に複数の路線が通る線路では特に朝夕のラッシュ時の遮断機が降りている時間が本当に長い。
10分待ちとか20分待ちとか本当にありえます。
特にこの部分は広告に書く義務も別にありませんから地図を見てチェックしなければなりません。
複数の棟があるマンションなどの場合
規則的にいうと一番近い棟から施設への道路距離を示せばいいので、
敷地が広い場合などは要注意です。
広告主に都合がいいように一番近い棟からの時間が表記されることが多いのです。
特にタワーマンションなどの上層階にすんだ場合はその上り下りにかかる時間などは
全く考慮されていないため、生活のイメージをする場合はこの点を認識しておくことは重要です。
駅から徒歩2分なんて書かれていても、徒歩2分でいける場合はほぼないでしょう。
エレベーターの待ち時間とか色々あります。
自転車での所要時間
自転車での所要時間を広告物に記載することはまれです。
しかし生活するにおいて徒歩15分以上を要する施設へは自転車の使用を検討することが多いでしょう。
自転車を使用すればどれくらいの所要時間か、をイメージしておくことは大事です。
自転車は徒歩の3倍から4倍のスピードの乗り物であると考えてもらったらよいですが
実際には駐輪作業や施設から駐輪場までの距離を勘案しなければなりません。
駅の入り口と駐輪場が離れているのは珍しいことではありません。
最寄駅まで徒歩15分の場合、スピードが3倍なので5分でいける、というわけではないので
駐輪場から徒歩で何分かかるかと駐輪作業にかかる時間を考えておきましょう。
そもそも高低差がかなりある場合は自転車の使用が実質不可能の場合だってあります。