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斜線制限って何? これでわかった!

住宅が建てられる土地に指定される用途地域により、その建物は建ぺい率、容積率に加えて
第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域
などの住居系地域の場合は
「斜線制限」を設けられる地域があります。

斜線制限には大きく分けて
・道路斜線制限
・北側斜線制限
・隣地斜線制限
があります。

斜線制限とは斜線として制限をかけることで建築物の「高さ」への制限をかけようとするものです。

道路斜線制限

道路斜線制限は、用途地域ごとに定められた適用距離に適用されます。
前面の道路の反対側の境界線から、敷地内のセットバック分マージンをとったラインから、
1mに対して1.25m上がる三角形で形成される斜線の内側に建物をおさめる必要があります。
言葉では非常にわかりにくいので図で見ましょう。

illustration_03

のようなものとなり、建築例としては以下のようになります。

illustration_04

1.25または1.5の部分ですが
住居系は1.25、商業系もしくは工業系の用途地域は1.5となります。

北側斜線制限

北側斜線制限も同様に用途地域ごとに
第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域・第二種中高層住居専用地域
に定められた制限です。

主な目的としては、北側の隣地の日照の悪化を防ぐためのもので
高さに関係する制限になります。

方角の北側に何があるか、で微妙に異なります。

北側が隣地の場合

隣地との境界線から垂直方向に5mもしくは10mのところから
水平方向に1mすすむごとに1.25m垂直方向上がることにより形成される三角形の中には
建築できないということです。
図を参照してください。

illustration_07

垂直方向の長さは
第一種、第二種低層住居ともに5m
第一種、第二種中高層住居ともに10m
となっています。

北側が道路の場合(緩和規定)

北側が道路の場合は、反対側の境界線が基準となります。

illustration_08

垂直方向の長さは北側が隣地の場合と同様です。
第一種、第二種低層住居ともに5m
第一種、第二種中高層住居ともに10m
となっています。

北側斜線制限の適用がない例外

第一種、第二種中高層住居専用地域において「日影」による中高層の建築物の高さの制限がある場合は
北側斜線制限は適用されません。

真北側の境界線が垂直でない場合は?

垂直でない場合などは、複数の境界線を考慮しなければなりません。

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隣地と高低差がある場合は?

隣地の方が低い場合は、自分の敷地が基準となります。

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隣地の方が1m以上高い場合は、高低差から1mを引いた半分だけを足した高さのところに自分の敷地の地盤があるとして計算します。

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隣地が河川もしくは線路の場合は?

隣地が河川や線路の場合、その幅員の半分のところを境界線とみなして北側斜線が始まります。
こちらもお得情報となります。

高度地区に指定されている場合は?

都市計画により計画地が高度地区に定められている場合があります。
高度地区に指定されている場合は、北側斜線制限の基準が自治体により様々であることが多いため
自治体に確認をしなければなりません。

隣地斜線制限

隣地斜線制限は、隣地との境界線から20m(もしくは 31m)を基準として
水平方向に1mすすむごとに1.25m(もしくは2.5m)垂直方向上がることにより形成される三角形の中には
建築できないという制限です。

第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域では
20m基準の1.25で
その他は31m基準の1.25です。

第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域では制限ありません。(高さ制限があるため)

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後退距離がある場合

基準となる高さ20mもしくは31m以上の部分をこえる部分に後退距離がある場合は、
隣地との境界線からその後退距離分を下げた部分を境界とみなして同様に定めることができます。

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