アキュラホームの商品ラインナップ
住み心地のいい家
アキュラホームは、たくさんの商品を用意するのではなく「住み心地のいい家」という一つの商品のくくりで、
あとは「お客様の要望に応じて建てますよ」というスタンスをとっています。
サイトを見ると、【提案例】と称して
・大収納の家
・太陽光発電の家
・オール電化の家
・平屋の家
・二世帯同居の家
・三階のある家
・愛犬と暮らせる家
と多くの(一般的な)要望に答えるべくわかりやすいキャッチでアピールしています。
家への要望は時代とともに変化するのが通常ですから、
「○○の家」という【提案例】を増やしたり減らしたりするだけで
商品力に寄与できるというのはそこそこ面白いアイデアです。
それを集約する文言として「住み心地のいい家」というスーパー汎用的な言葉でまとめあげているのも
いいアイデアです。
無特徴?
しかし、超汎用的な「住み心地のいい」という商品名で提供することで
パンチが弱く、人の記憶に残りにくいというのも事実で、
上記の【提案例】も何らかのエッジを希望する人には刺さりにくいのも事実ではないでしょうか。
アキュラホームの特徴は?
と問われればローコストである以外に何かを挙げにくいのも必然でしょう。
「タマホームよりはちょっといい家」のような印象のみを持つ人が多いのもその辺かもしれません。
新 すまい55
「550万円からの家づくり」というアイフルホームより衝撃的なキャッチを掲げています。
しかも、アイフルホームは「インターネット利用するから」というところに説明を求めていましたが
「すまい55」はそこに説明を求めていません。
超ローコストでありますが、
550万円というのはサイトでの実例である様に坪単価27万円ほどで超激安というわけではありません。
あくまでも延べ床面積が60.39m2の実例を持ち出して
550万円で建てたことがあるという実例をアピールしたいのでしょう。
坪単価をいくら下げても、単なる数値としての比較にしかなりませんから、
「すまい55」として「その55というのは550万円ですよ」というわかりやすい数字に、わかりやすい商品名に
落とし込んでいるのがうまいところです。
あまり売りたくなさそう?
しかし、近年「増収」「増収」と言っていますので知名度が上がってきたからなのか
ローコストで売るよりは、別の商品を売りたそうなのがサイトの「すまい55」のポジションから窺い知れます。
アキュラホームのホームページを見てみると、
「すまい55」はページの下部に小さくバナーがあるだけで、
「すまい55」の特設ホームページに至っては、更新情報が2011年から何も追加されていません。
下部の「すまい55」のバナーは大事な大事なキャッチコピーであるはずの「550万円からの家づくり」という文言すら見当たりません。
こんなバナー誰も押さないでしょうね。
「すまい55」とだけ書かれると単なる住宅ローン商品の名称にしか見えません。(フラット35、みたいな)
おそらく、この安さに惹かれてやってきたお客さんにより高値の商品を売ることができなかった、
かつ
550万円で家を建てられるとほとんど儲からなかった、ということが想像されます。
アキュラの永代家守り
いわゆるアフターサポートサービスですが、あえて商品として紹介しておきます。
この名称、秀逸だと言わざるを得ません。
「永代」と聞くと連想するのは「永代供養」の「お墓」です。
「永代供養」というと最初に一定金額を支払うと永代に渡って死者(お墓)の供養と管理をしてくれるものですが
この商品はアフターサービスに「永代」とつけることで、それと同等のサービスの提供の想像を喚起させるものとなっています。
当然他のメーカーと同様一定期間後、メンテナンス自体は有償となりますが、
「永代供養」のように手厚いサービスを受けられるのではないか、と思わせることで
ハウスメーカーの競争力にプラスさせることに十分寄与していると思います。
商品名は社長の手腕なのか?
アキュラというと「カンナ社長」「住み心地のいい家」「永代家守り」と商品名先行のイメージがあります。
それらは、ハウスメーカーを選ぶ人へのアテンション、認知に非常に大事なことです。
この商品名でフックをかけるには当然秀逸なキャッチであることが大事です。
そしてこれらの名称はその基準を満たしていると思います。
元大工であるという社長がここまで会社を広げられたのは
自分で考えているのかどうかはわかりませんが
この名称をジャッジするセンスがあったからかもしれませんね。