サンヨーホームズのお得感分析 2016
平成28(2016)年3月期
決算資料から分析します。
サンヨーホームズの28年3月期の売上高は477億円、経常利益は-76百万円です。
赤字です。
特別損失も含まれていますが、営業利益でも55百万円の赤字です。
かつ、年々売り上げは減っています。
前期は14億円の黒字でした。
グループ全体の数字ではありますが、売れなかったのです。
サンヨーホームズは、マンションと戸建てを両方手がけていますが、
戸数でみるとその割合は、半々くらいです。
しかし、住宅事業としての売り上げの推移を見ると、売り上げと受注ともに減少しており、
マンション事業は受注高は増加していることに対してはどちらで稼いでいるか、ということで判断すると
主力はマンションとも言えるかもしれません。
特に住宅事業においても、「戸建て」は売上高が前期比で約30%の減、とかなりひどいものとなっています。
しかし、これは物事の見方ですが、「戸建て」は赤字でその他の事業で稼いでいるとするならば、
戸建てのお客さんには儲け度外視でいいものを提供してくれている、とも言えます。
一般に企業の活動として、長く続けても黒字を見込めない場合、その事業は当然畳むのが鉄則です。
それでも少なくとも2期連続して売り上げ減の事業を続けているのは、その事業をなくすと何も残らない、と
考えているか、目標通りであるか(それはないです)、社会的意義を考えているか、そのどれかですね。
もし、最後者である場合、それは赤字であっても、顧客にとっては応援すべきことなのかもしれません。
とはいえ、win winの関係を築くためにも利益は出してもらいたいところです。
住宅事業としての売上は230億円です。
リフォームや、賃貸事業も含まれていますが当然、その数は多くありません。
例えば、公開データの住宅事業の数値をそのまま戸建て住宅として考えてみます。
売上金額は230億円で粗利率を計算
会社全体としての粗利率が売上総利益より19% 9077百万円/47720百万円なので
230 * 0.80 = 186億円
として計算できます。
実際には営業利益は赤字なので、他の事業でカバーされているお金も含まれているかもしれませんが
これを住宅事業の原価として考えてみましょう。
230 – 186 = 44億円が粗利です。
戸建住宅・賃貸の販売戸数は835棟ですが、売り上げは住宅事業全体として数えられているのでこのまま計算します。
タマホームによると平均受注金額は、
1戸あたり単価1773万円です。
44億円 / 835戸 = 527万円となります。
これがサンヨーホームズが原価に上乗せしている一戸あたりの平均金額です。
サンヨーホームズはあまり坪単価で比較されるのを嫌うので、基本的に公表しない方針のため、
全国平均の戸建て坪数から面積を出します。
お得感ポイントは
平均平米は
126m2 くらいです
527万円 / 126 = 4.182
となり、100点満点で評価すると (10 – 4.182) * 10 = 58.2ポイントとなります。
サンヨーホームズの2016 お得感ポイントは 58.2す。
他と比較してみましょう。